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スピリチュアルな関わり ③

良くも悪くもスピリチュアル
11 /03 2015
      おぼろ焼け
              おぼろ焼け


オバちゃんには、スピリチュア過ぎる甥っ子がいます。
重度の先天的な心臓疾患があって、
8歳のときに、医師から15歳までは生きられないと宣告されました。

以来、近畿大学病院に入退院を繰り返し、
チアノーゼや、乾癬(循環の悪さから全身に)に苦しみ、
大学時代には危篤状態に陥って、ICUへ……。σ(◎◎;)

そのとき私は、ワイル博士の『ナチュラル・メディスン CD版』を届け、
姉(本人の母)から医師に、枕元で聞かせてくれるよう頼みました。

奇跡的に生還した甥っ子の第一声は、つぎのようなものでした。

『オバちゃん、僕、自分の葬式見てん。
ええ顔して棺桶に入っててなぁ……』 

『ほう、そりゃあ良かったなぁ。生まれ変わったんやぁ!』
私は心底、そう思ったものです。o(;△;)o ウルウル・・・

それからというもの、甥っ子は人体の摂理を学び、
自分なりの治療法を確立していきました。

定期的に、岐阜のキリスト系の断食道場に通うかたわら、
少なめの玄米菜食に切り替え、
病院から処方される薬を絶ちました。

検査のための病院通いこそしていましたが、
医師の手前、薬を飲んでいないことは秘密でした。
もっとも、つきあいの長い担当医とは友人のような関係で、
あるいは、見逃してもらっていたのかもしれません。( ´,_ゝ`)プッ

近畿大学の法学部から大学院に進んだ子で、
弁護士や司法書士の道もありましたが、
卒業後は迷わず、岐阜の断食道場スタッフになりました。
医学に見放された難病、奇病の患者たちに寄り添い、
悩みを聞いたり、食事の指導、パソコン作業などに奔走。
15歳まで生きられないと宣告された甥っ子は、
今年42歳になります。

病気が治ったわけではありません。
過労から、去年も危険な状態になり、
今生の別れかも?と、姉一家は全員で岐阜に駆けつけました。

心配のあまり、姉はこっぴどく叱責したらしいのですが……。
甥っ子は、次のように弁明したそうです。

『判ってる…気をつけるから心配せんといて。
けど、お母さん、言っておくわ。
人はなぁ、何年生きるか、じゃないねんで。
どう生きたか、やからなぁ。

昼間は、目いっぱいの仕事。
夜しかないから、山を歩きながら瞑想するんやけど、
もし途中で倒れて死んだとしても、本望やと思てんねん。
キリストのそばに行けるんやしなぁ』

耐えられなくなった姉が言ったそうです。

『あんたはそんで幸せか知らんけど、
お母さんとしては、一日でも長く、ただ、生きててほしいんよ。
その、親の気持ちというもの、あんたはどう考えてんの?』

すると、スピリチュアル過ぎる甥っ子は言いました。

『お母さん!僕のお母さんを何年やってんの?
未だに、死んだら終わりやと思てんの?
情けないなぁ……。
人は意識やで! 意識、進化させな、なぁ……』


この会話を姉から聞き、二人で次のような会話をしました。

『すごい!……幸せな子やなぁ。
まぁ、姉ちゃんの気持ちも解るけど、この場合、しゃあないなぁ。
思うに、あの子……。
臨死体験だけじゃなくて、キリスト体験したんやと思うわ』

『そうやろな……。
難しい話はちんぷんかんぷんやけど、
ありゃあ本物やって思うわ。』

姉が、観念したように言った。

『キリストの意志を今生で実行!
滅私奉公する息子!
その子、生んだんは姉ちゃんやから、
私は、それもスゴイと思てるよ……』


宗教の違いから起る戦争は悲惨です。
ですが一方で、信じるものを獲得した人間は強く優しい。

オバちゃんは、どちらかというと宗教を否定する人間ですが、
信仰心(信じて仰ぐ対象)はあります。

実態はいまいち判らない『崇高な光り』
魂レベルの自分。
そして、人の中に宿る『愛』……。(*^_^*)




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風子

1952年、愛媛県生まれ。
子供時代は予知夢をみるような、ちょっと変わった子供。

40歳の頃、神秘体験をきっかけに精神世界を放浪。
それまでの人生観、価値観、死生感などが一新する。
結果、猛烈営業マンから一転、43歳で鍼灸師に転向。
予防医学的な鍼灸施術と、カウンセリングに打ち込む。

2001年 アマチュアカメラマンの夫と、信州の小川村に移住。晴耕雨読の日々を夢見るが、過疎化の村の医療事情を知り、送迎つきの鍼灸院を営むことに。

2004年 NHKテレビ「達人に学ぶ田舎暮らし心得」取材。

2006年 名古屋テレビ「あこがれの田舎暮らし」取材。

2006年 信越テレビ「すばらしき夫婦」取材。
      
2008年 テレビ信州「鹿島ダイヤモンド槍を追え」取材。

2012年 12年の田舎暮らしにピリオドを打ち大阪に戻る。